Vanne, o rosa fortunata(お行き、幸運なバラよ)V.Bellini ピアノ伴奏
今日は、Vincenzo BelliniのVanne, o rosa fortunata(お行き、幸運なバラよ)のピアノ伴奏を録音しました。
V. Bellini ヴィンチェンツィオ・ベッリーニ(1801〜1835)作曲の6つのアリエッタより第2曲です。
ベッリーニは、ベルカントを学ぶ上でとても重要な作曲家です。短い人生の間に数多くのオペラや歌曲を残しました。
イタリア古典歌曲を一通り習って、ベッリーニ、ドニゼッティ、ロッシーニ、トスティと進む方が多いですね。
「Vanne, o rosa fortunata」は、深刻な歌詞にも関わらず、曲調はとても明るく可愛らしい曲です。あまり詩の内容にこだわるよりも、やはり素直な発声で美しい声を聞かせることに重点を置いて歌われるといいと思います。
このピアノ伴奏も、「演奏会用」にというより、「勉強中のかたのため」に、ルバートやフェルマータは短めにあっさりと弾きました。
ちなみに楽譜の表記は8分の6拍子Andante mosso assaiです。ピアノ伴奏をされる方は、弱起で始まる曲であることにも注意して弾いてください。譜面上のフェルマータ以外にも、歌い手さんのブレスに合わせて、ほんの少し「間」を置いて弾く箇所があります。ピアノを弾きながら、歌い手さんの気持ちになって一緒に息継ぎしましょう(でもやりすぎは禁物)。
歌詞 (作者不詳)
Vanne, o rosa fortunata
A posar di Nice in petto
Ed ognun sarà costretto
La tua sorte ad invidiar
Oh se in te potessi anch’io
Trasformarmi un sol momento
Non avrìa più bel contento
Questo core a sospirar
Ma tu inchini dispettosa
Bella rosa impallidita
La tua fronte scolorita
Dallo sdegno e dal dolor
Bella rosa è destinata
Ad entrambi un’ugual sorte
Là trovar dobbiam la morte
Tu d’invidia ed io d’amor
和訳
お行き、幸運なバラよ
ニーチェの胸で安らぐために
そうすれば誰でもお前の運命を
羨ましいと思わずにいられないだろう
ああ、私もせめて一瞬でも
お前の身になれたら
この心はそれ以上の喜びを
望まないだろうに
しかし蒼白く美しいバラよ
お前は怒りと悲しみで
腹を立て青ざめて
顔をうつむけている
美しいバラよ、われわれ二人には
同じ運命が待っている
私たちは死ななければならないだろう
お前は嫉妬によって、私は愛によって